実はいま、腹膜透析を導入すべく入院中です。
※ここに書いた内容はあくまでも「素人考え」ですので、実際に必要となった場合は必ずお医者さんの指示に従ってください。
いらすとやすげーな!!
いや、しかし「いらすとや」さん、「腹膜透析」のイラストまであるって凄すぎるでしょ?!
なんで「腹膜透析」をやるのか?
なぜ腹膜透析をやるに至ったのかですが、生まれつき腎臓が小さかったためです。
腎臓は物理的に壊れ続ける臓器ですので、生まれつき小さいと人生より先に腎臓が機能しなくなり、腎不全となります。
腎臓だけが生まれつき小さかったという状態なので、他は正常です。
頭以外は。
「腹膜透析」とは?
腎臓の機能が低下すると、人間を含む生物は血液中から老廃物を排出できなくなります。
この低下した腎機能を補完する方法が「透析療法」ですが、多く行われているのが体から血液を抜き出して浄化して戻す「血液透析」。「腹膜透析」は、腹の中に透析液を入れて血管から「半透膜」の原理で老廃物を持ってきて、老廃物込みの透析液を出す方法です。
そもそも腎臓って何?
減塩ジャンキーはアクセス数が少ないブログですが、こんなブログをわざわざ見てくださる方の中には、少なからず腎疾患を抱えた人が多いんじゃないかと思います。腎性高血圧とかあるし。
人間は動物ですので、たんぱく質を摂取します。これが体中で活躍した末にお役御免となると分解され、アンモニアになります。これは猛毒ですので、尿素とくっつけて無害化した上で血管の中をさまよいます。
腎臓はこの状態の血液を入力とし、大量にあるネフロン(糸球体)という小器官で物理的に力技で、その血液中から原尿を取り出します。
腎臓にはこの他にも比重の調整とか塩分ふくむイオン類の調整とかいろいろ機能があるのですが、薬では代替できない機能のメインはこの濾過機能です。
血液透析は拘束時間が長い
さてこの腎機能の代わりとなる方法が「透析」ですが、これには大きく2種類あります。
まず血液透析ですが、これは予め血液交換用の血管を腕などに作っておき(ブラッドアクセス)、ここから血液を抜いて「ダイヤライザー」という機械で濾過し、体内に戻すということを行います。
血を全部抜いたら死ぬので、この処理を4時間とかかけて行います。そして老廃物は体内で作成され続けますので、これを2日に1回などのペースで行わなければなりません。
人によってはひどい脱力感を伴うらしく、4時間といいつつ1日動けなくなることもあるようです。
腹膜透析も結局拘束が多いが
私が導入した「腹膜透析」というものも、血液透析と比べてメリット・デメリット両方あります。
腹膜透析については先ほど書きましたが、透析液を体のどこに入れるのかというと、腹の中です。お腹の内側表面に腹膜という血管びっしりの膜があり、背骨側に後腹膜があり、それぞれ内臓がくっついています。
内臓同士は離れていますので、これらの隙間に透析液をため込み、血管から老廃物を取り出すといった技が使えます。
さて、この隙間にどうやって透析液を出し入れするのかというと・・・カテーテル(チューブ)を植え付けるんです。
当然、外科手術が必要になりますし、カテーテルの付け根からばい菌が入る可能性もあります。自前で透析液の交換はできますが、夜間8時間機械につながりっぱなしになるか、3,4時間毎に透析液を交換し続けなければなりません(夜中も)。
このカテーテルは長いので、寝返りうったぐらいでは問題ないのですが、逆に普段隠しておく(保護しておく)必要があります。ベルトの金具で傷がついたら洒落になりませんし、ぽっこりしてると見栄えが悪い・・・
外科手術を伴う以上、他の疾患があったり手術歴がある場合、そもそも腹膜透析が導入できない場合もあります。
但し「夜間8時間機械に接続しっぱなし」であれば、睡眠中に機械が勝手に透析液を交換してくれるので、昼間は普通と同じ生活ができます。仕事がいままでと同じにできます。これが大きなメリットです。
あと腹膜透析のデメリットで忘れてはならないのは、この透析方法が使えるのはせいぜい5年程度、ということです。
それ以上長くやると、命にかかわる合併症が出てくるとか・・・
入院2週間
事前に「手術を行って問題ないか」という検査一通り行っています。胃カメラ、肛門からの内視鏡、内臓エコー、心臓エコー・・・等々。
そして今、この腹膜透析導入+透析液交換の訓練のために、2週間入院しております。
入院して3日目に手術し、ICUの中で一晩過ごして翌日部屋に戻り、その日から透析液の導入訓練開始。
実際には夜間透析をやるので8時間拘束されるのですが、困ったことに小便は普通に出るので、夜間に尿意をもよおしたらどうしよう?というのが目先の不安点です。