なんか、1年以上放置してましたが、このブログと無関係ではない人工透析の話で、大きなニュースが流れています。
東京・福生病院が患者の人工透析を中止し死に至らしめた、それも過去20名にも及ぶという事件のニュースです。
福生病院で透析中止20名
東京都福生市の公立福生病院で腎臓病の女性に医師が人工透析をやめる選択肢を示し、治療中止を選んだ女性が約1週間後に死亡した問題で、同病院では2013年以降、約20人の腎臓病患者が透析治療を選択しなかったとの情報があり、病院を監督する東京都が確認を進めていることが8日、関係者への取材で分かった。死亡した患者も複数いるとみられる。医師が治療を受けない選択肢を示した可能性がある。
いや「死亡した患者も複数いるとみられる」って、人工透析やめたら間違いなく死ぬでしょうよ、単なる体質改善とはワケが違うんですから・・・
「透析をしない選択肢」???
公立福生病院の人工透析治療を巡る問題で、専門医らでつくる「日本透析医学会」(理事長=中元秀友・埼玉医大教授)の調査委員会が15日、病院を立ち入り調査した。透析治療をやめる選択肢を示された女性(当時44歳)が昨年亡くなった問題などについて事情を聴いた模様だ。
本当に謎なんですが、患者に透析中止を判断させる=自らの死を判断させるという事ですので、他に不治の重病でもない限り、そのような選択を医師が患者にさせるというのはちょっと想像つきません。
では福生病院はなぜ透析中止の判断を患者に迫ったのか、ですが、透析は病院側にも補助が入る筈ですので、金銭目的でこれを迫ったとも考えられないのです。
今回問題となった「40代・女性」の場合、以前から血液透析を行っており、腎不全以外特に目立った病気などはなかったようです。
むしろ「患者がどんな弱音を言ってきても説得し、透析を続けさせる」ことこそあれ、透析中止を選択肢に乗せるという事自体考えられないということです。
腕のシャントが潰れたことが理由?しかし・・・
女性は腕に針を刺す血液透析が困難になったため、昨年8月、福生病院を受診。外科医は首周辺にカテーテルを入れる治療法と、「死に直結する」と説明すると同時に透析治療中止の選択肢を提示。
血液透析を行う場合、まず血液を体外に出して浄化し戻すための専用の血管をつくる手術をします。これをシャントと言いますが、今回の女性患者さんは、このシャントが潰れてしまったようです。
ラジオでは「詰まった」と表現していましたが・・・それってシャントが詰まる以前に脳梗塞や心不全に繋がるのでは・・・???よくわかりません。
ただ、糖尿病起因による透析の場合、血管が脆くなっていてシャントが形成しづらい、あるいはすぐ潰れるといった事はあるようです。
そのような場合に使われるのが「首周辺のカテーテル」で、具体的には首や肩甲骨あたりにチューブを埋め込む方法です。
変なチューブが目立つ場所にできたり精神的なショックは大きいのですが、透析の針を刺す時の痛みなどが無いという長所もあるそうです。
同席した夫(51)によると、外科医は腹膜透析を示さなかったという。
「腹膜透析云々・・・」はいい加減な報道で、これをやるためにはまず腹膜透析を適用可能か検査を行う必要があります。胃カメラやら腸検査やら・・・まずそれをやってる間に透析できなければ、本末転倒です。
といった感じで、既に事件発覚から数日経過しているにも関わらず、福生病院が透析中止を選択肢に乗せた理由からしていまだにほとんど謎のまま、解明されていないなという感じを持っています。
梅宮辰夫さんが透析導入していた
このタイミングで、かの梅宮辰夫さんが透析導入されているというニュースが出てきました。
「食いしん坊万歳」の人なので、こりゃ糖尿病かな?と思ったらそうではないみたいです。
26日に急死した元プロ野球南海(現ソフトバンク)の捕手で「ドカベン」の愛称で親しまれた香川伸行さん。引退後は野球解説者としてバラティー番組などでも活躍していたが、急性腎不全など長らく病魔と闘い続けていた。最近では週3回の人工透析で回復を目指したものの、野球界の人気者は突然死で帰らぬ人となった。
「ドカベン」こと元・南海ホークスの香川伸行元捕手も、透析に加え多くの病魔と闘病の末、他界されています。
「携帯電話を持った状態で急死」していたという情報がありますので、おそらく野菜獲り過ぎて高カリウム血症にでもなったか・・・?と想像しています。
在宅透析技術に期待が集まり、米国株価変動
4日の米株式市場で人工透析などを手掛けるダビータが反落し、前週末比2.5%安の55.62ドルまで下げる場面があった。トランプ米政権が腎臓病や腎不全関連の医療支出を減らす政策の一環で、在宅で人工透析ができる装置が普及するとの観測が浮上した。主に医療機関での人工透析を提供するダビータの業績に影響するとの見方が出た。
現行は患者が医療施設で透析を受けざるをえない仕組みで、在宅での透析が普及しにくかったという。
報道によるとドラッグストア大手のCVSヘルスが在宅透析装置市場への進出を検討しているほか、新興企業にも装置開発を手掛ける会社があるようだ。透析市場での競争が激しくなるとの懸念もあった。
一方、米国ではトランプ政権が腎不全などの医療費削減政策に言及。これにより、むしろ医療機関に依存する透析技術の企業が株価を落とし、在宅透析装置市場が活気を帯びてきそうな勢いを見せているとのこと。